共同研究

近畿大学水産研究所×全大阪魚蛋白事業協同組合 共同研究

マダイ稚魚で有効性確認!!
魚残さで低魚粉飼料。

全大阪魚蛋白事業協同組合のリサイクル魚粉で
近畿大学水産研究所とえさの共同研究を行いました。

近畿大学水産研究所との共同研究について

日本人の養殖魚への認識を変えていきたい 滝井 健二 教授

現在の日本の養殖業についての意見を聞かせてください。
昔から養殖魚に「安心・安全」のイメージがなく、天然魚の方が取りざたされる傾向があります。
実は管理された環境で育てられた養殖魚の方が、何を食べて育ったかわからない天然魚より「安心・安全」で、様々なニーズに応えることができます。
全大阪魚蛋白事業協同組合のリサイクル飼料の効果はいかがでしたか。
最初は半信半疑でした。しかし、マダイでの使用を重ねていくと従来のえさと同等の効果が出ました。これなら十分実用的だと思います。
今後はマダイ以外の魚や、水質などの環境の変化でも結果が出せるかということが課題になるでしょう。
研究において重視していることはなんですか。
「魚の身になって考える」ということです。魚も人間も求める栄養素は同じです。しかし、予想したデータが出ないときに「なぜだ」と考えることが研究の醍醐味です。さらに今後はリサイクル飼料が注目されていけば、人間が利用できないものを利用して魚を育てるという社会に関わる重要なテーマも担っていくことになりますね。
魚あらをもっと集めて、国内でより多くの残さ魚粉を作り、コストや品質、さらには産業自体を安定させられるように日本の養殖業に貢献したいですね。そのために、みなさんにはファストフードばかり食べないで、もっと魚を食べていただきたいですね。

日本の養殖業に貢献したい ビッシャシュ アマル 講師

母国バングラデシュと日本の養殖業とでは、やはり違いを感じましたか。
日本の養殖技術は世界的に見ても非常に高く、バングラデシュに比べて環境も整っていると思います。しかし人件費や飼料のコストの面が不安定でそれにより発展してくのが難しい現状があります。
全大阪魚蛋白事業協同組合のリサイクル飼料について感想を聞かせてください。
飼料の製造に必要な魚粉は現在外国からの輸入に頼っていて、外国為替の影響で価格が安定しません。全大阪魚蛋白事業協同組合の残さ魚粉は国内での安定した供給が可能です。この点はコストパフォーマンスにおいて非常に魅力的であり、魚粉の安定した供給は品質の安定にもつながるので非常に重要だと思います。
今後の展望を聞かせてください。
魚あらをもっと集めて、国内でより多くの残さ魚粉を作り、コストや品質、さらには産業自体を安定させられるように日本の養殖業に貢献したいですね。そのために、みなさんにはファストフードばかり食べないで、もっと魚を食べていただきたいですね。